政治責任 民主主義とのつき合い方
政治家が不祥事に対して責任を取っていない、この社会の不条理について、なんとか彼らに責任を取らせることができないものかと、丸山眞男やハンナ・アーレントらの論考を探っていくものの、結局はそういう者を選んだ私たち自身の責任へと跳ね返ってくるが、その構造自体を正面から受け止めることこそが、民主主義であるとし、また、責任を掘り下げていく過程で、本来政治化すべき問題を非政治化して、問題を不可視化して、自己責任として片付けようとする風潮にも異を唱えている。