現代日本外交史 冷戦後の模索、首相たちの決断

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平成の始まりの海部俊樹以降、第二次政権を得た安倍晋三までの期間の、日本の外交方針なり戦略なりの、大所高所から見た解説を時系列に追いながら、首相らは勿論、側近や随行者、それも相手国側含めた態度や発言、会話を用いて、決断の背景を臨場感たぷりに紹介している。

第3章では、橋本龍太郎政権の代の、クリント大統領との普天間基地の返還合意や、エリツィン大統領との北方四島の返還合意に、思わず期待するも、すぐさま現在を思い返して落胆します。

第5章では、小泉純一郎政権が9.11同時多発テロの後の、ブッシュ政権によるイラク攻撃に際しての自衛隊の派遣や、北朝鮮との国交正常化に向けた交渉での拉致被害者の帰国など、電撃的な成果は残しつつも、これらが成り行き任せであったと手厳しいです。

その後第1次安倍晋三政権から、福田康夫、麻生太郎ときて、いよいよ中国の勢いが増します。

第7章の民主党政権三代では、普天間基地を県外に移転できず、中韓との関係も悪化し、その空回り振りを淡々と述べています。

最終章で、進行形の安倍晋三の第二次政権では、特定機密保護法やら安保法制化での強行採決にさらりと触れたりした後、ここまでを振り替えって冷戦後の日本の外交、安全保障を総括しています。

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